お庭の片隅にある焼き菓子工房

愛知県西尾市のミセス・ベイクさんに、焼き菓子屋さんのオープンに合わせた作庭をご依頼いただきました。
まず最初にお聞きしたのは、思い描くお店のイメージ。

お庭の隅にひっそりと佇む小さな工房、
その工房で、丁寧に心を込めてつくられたクッキーやカヌレ・・・

今回は、そんな焼き菓子工房を演出するようなお庭を考えました。

住宅地のなかに木々のぬくもりを

ミセス・ベイクさんが位置するのは、住宅地のど真ん中。
木々のぬくもりをを感じられるよう、沢山の植栽を施しました。

焼き菓子の雰囲気に合わせて、少し洋風でカラフルに、しかし落ち着いた色味になるように工夫して樹種を選んでいます。

お客様を出迎えるアプローチ

到着するとまず目に入るのは、お店へのアプローチ。
お客様を出迎えるような左右の植栽を潜って、心を躍らせながらお店に辿り着きます。

舗装には、ゲンコツ大の石をコツコツと一つずつ並べていく「あられこぼし」という技法を使いました。

曲線を描くあられこぼしは、限られた空間でも奥行きを感じるようになっています。
ベビーカーも入れるよう、広さも工夫をしました。

落ち着いた空間を演出する石積み

アプローチの右側には存在感のある石積みを置いています。ミセス・ベイクさんのお菓子は、カヌレやマフィンなど少しだけ大人向けの焼き菓子です。
石積みを設置することで重厚感を演出し、落ち着いた空間に仕上げました。

また、石積みの上には、お店のロゴマークにも使われている「ハーデンベルギア」の木が顔を出しています。

将来は、ハーデンベルギアがさらに成長し、石積みを覆うようになるかもしれません。

クリスマスの時期になる紅い実

クリスマスやバレンタインの時期、焼き菓子屋さんには沢山の方が訪れます。

ちょうどその時期を祝うかのように、ハクサンボクやアロニアが紅い実をつけます。

住宅地に佇む小さな幸せの空間

ミセス・ベイクさんの焼き菓子は、この場所で小さな幸せを届けています。そんな焼き菓子工房に寄り添うようなお庭を目指した今回の庭づくり。
この庭が焼き菓子とともに、訪れる皆様の日常に彩りを加えてくれれば幸いです。